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セイコーが 「音声デジタルウオッチ」をインクルーシブデザイン

セイコーウオッチ株式会社は、視覚障害者の方に向けた音声デジタルウオッチを、インクルーシブデザイン(※註1)の考え方に基づき11年ぶりに刷新し、12月11日(金)より販売いたします。ブルガリ BVLGARI視覚障害者団体へのヒアリングを実施し、アクティブなスポーツシーンにも使いやすいモデルを新たにラインアップに加えた計3 モデルを展開します。希望小売価格は18,700 円(税込)(税抜17,000 円)です。

(※註1)インクルーシブデザイン
年齢や能力に関係なく幅広い人々のニーズを反映し、製品やサービスを考案していくデザイン手法のこと。国際的に高齢者や障害者の社会参加が進んでいる近年においては、その重要性が更に高まっています。


セイコーの視覚障害者向け時計の開発の歴史は、1939 年(昭和14 年)まで遡ります。
戦時中に負傷した軍人将校のために、開閉する蓋を設けた提時計タイプの触読時計を開発、提供しました。


音声デジタルウオッチは、ボタンを押すだけで音声が流れ、簡単に時間がわかる時計として、触読時計と並んで視覚障害者の方に多くご使用いただいています。現在時刻に加え、アラーム時刻、ストップウオッチの経過時間なども音声でお知らせし、時刻修正を行う際にも、音声で案内する機能が備わっています。

今回、音声デジタルウオッチを11 年ぶりに刷新。視覚障害者団体にヒアリングを行い、そのニーズを満たすべく、新商品を開発しました。


受賞の対象となったのは、この「セイコー 音声デジタルウオッチ」3 機種と、「wiredwena」2 機種で、これは2010 年のグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を含めると、1996 年以来、25年連続しての受賞になります。

【審査委員による評価コメント】
視覚障害者の方へ向けた腕時計として、旧モデルが持つ問題点とユーザーニーズに真摯に向き合い、妥協なく製品化されている点に評価が集まった。 製品の特性上、価格的な制限がある製品である。
そんな条件下でも、これまで同様のメタルバンドに加え、スポーツ用のシリコンバンドも加えられるなど、同等の価格に抑えながら、ユーザーにさらなる選択の余地を生み出す努力が感じられる。その企業姿勢にも共感が集まった。今後の継続にも大いに期待したい製品である。

【担当デザイナーのコメント】
ユーザーヒアリングを通じ、ブラインドマラソンやウォーキングを趣味として楽しんでいる視覚障害者の多くが、音声デジタルウオッチを着けて運動をしていることが分かり、スポーツに適したシリコンバンドモデルの開発に至った。シリコンバンドの内側と剣先をスリット形状にすることにより、運動中のバンドのズレを防止する機能を持たせている。また、形状の異なる複数の試作機をユーザーに試していただいた結果を踏まえ、スピーキングボタンの位置を分かりやすくするため、ベゼルの4 時位置にV 字形状の溝を設けた。

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